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マチレス復活大作戦


大阪のOモータースに調整に出して18年と8ヶ月、
どうにも作業が進まないのに業を煮やして、
2009年の8月に取り戻してきました。
もっと早く取りに行っていたらこんなにも長くならなかったので、
私にも責任がありますが、
ともかく我が家にマチレスが帰ってきました。


写真はクリックすると大きくなります。
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まずは大阪から帰ってきた時の様子から。
ちょっと見には綺麗なように見えますが、
御覧の通り、
オイルと鉄粉(とホコリ)とでコテコテです。
オイルは全て降りきっていて、
帰りのトランポには一滴もシミが出来ませんでした。
200kmほど積んで走ったのにね。
マグネットの上には、
19年前に大阪に運んだ際に、
ガソリン漏れの対策で置いたティッシュが残ってました。(笑)
フロントのフォークオイルも盛大に漏れています。
実はこれを止めて貰うのが大阪行きの一つの理由でした。

汚れたままでは弄る気にならないのでとりあえず掃除です。
パーツクリーナーが大活躍しました。
榮技研の谷口さん仕込みのオイル磨きで仕上げてみましたが、
ちょいと光りすぎですな。
艶消しシルバーに仕上げてあるところは汚れが綺麗に落ちません。
メーターは綺麗になりました。
パーツによって汚れの落ちやすさに違いがあるようです。
これはバイクを日本に送り出していたイギリスの業者のステッカー。
水貼りなのが泣かせます。


まずはトランポから降ろす時に怖いめをしたフロントブレーキから直します。
一人で降ろすのに全くブレーキが利かず、
もう少しで倒すところでした。
WD-G3Lはメインスタンドが自転車と同じ位置のために、
前を上げるのがとても重いのです。
開けてみるとシューもドラムもびしょ濡れです。
ハブベアリングのグリスも出てきているようです。
がんがん洗って組み付けました。
ま、
元々あまり効かないブレーキなんですが。


続いてはガタガタのガソリンコックの修理です。
中のコルクがダメになっているようです。
このコックをレバー式に替えて貰うのも大阪に依頼した事でしたが、
当時はまだ自分でコルクを替えようなどとは思いもしませんでした。
20年経って少しは私のスキルも上がったようです。
抜いてみると、
案の定ボロボロです。
左右に二つある一方は、
シャフトが曲がっています。
外観は息子が磨いてくれました。
思えばこの息子もマチレスを買った頃はまだ5歳だったんだなぁ。
ホームセンターで買ってきたコルクのブロックから、
クラフトのこで切り出します。
ざっとの大きさに切り出したら、
中心に3.5mmの錐で穴を開けて、面取りします。
シャフトを差し込んで…
ボール盤でくわえてヤスリ掛け。
耐水ペーパーで仕上げつつ、
直径を現物あわせで確かめていきます。
2個あるコックがそれぞれ微妙に内径が違っていたりするので、
気が抜けません。
シャフトをノブに軽く打ち込んだらできあがり。
こういう構造です。
シャフトの歪んでいた方は4mm真鍮棒から削り出します。
全体を3.9mmに削ります。
本当は旋盤でするところでしょうが、
そんなものは無いし、
技術もないのでボール盤でやります。
ノブの付くところを細めます。
ちょいと先の方を削りすぎましたが、
そんなに精度を必要としていないので、
良い事にします。(オイオイ)
シャフトのできあがり。おしりに注目。
コルクを受けるツバになる円盤を付けるために、
おしりに小さな出っ張りを削り出しています。
真鍮板をざっと切り出し、
円盤の中心に穴を開けて、
先程の出っ張りに差し込みます。
これを息子にロウ付けして貰い、
またもやボール盤で丸く仕上げます。
コルクを通してノブに打ち込んだらできあがり。
中心を軽くカシメるのを忘れないように。
ついでに予備を2つ作りました。
ちなみにタンクの裏側はこんな感じ。
溶接が凝っています。


続いてエンジンの整備。
圧縮を確認し、
キャブをオーバーホールしてポイントの調整をし、
スパークプラグを抜いてその穴からエンジンオイルを少量入れてキック、
新しくしたオイルをヘッドまで回してOK.。
20年前に新しくしたプラグは火花が飛ぶのでそのままです。
オイルタンクのドレンボルトのパッキンが割れたので、
原価1円のアルミ製に交換。
ガソリンタンクの取り付けボルトはワイヤリングをします。
ガソリンコックを取り付けてホースも新品にします。
バッテリーはケースが割れて使用不能になっていたので、
今スペシャルを制作中。



とりあえずここまでで一応の完成とします。
後は乗りながら調整をしていきましょう。
あ、
無事にエンジンは掛かりました。
WD-G3Lはこの角度から見るのが好きです。
サイドキャリヤには布製のバッグが載ります。
インテークマニホールドの下側のフィンが折れているのが気になるところ。
20年前ダイナベクターで新品の鋳鉄ヘッドを薦められたが、
10万円という価格に恐れて手がでませんでした。
その後、
結局売れずに1〜2万で放出した事を聞いて、
悔しかったです。
ステアリング回りの風景も気に入っているところ。
左右レバーも無骨です。
灯火管制用のひさしの付いたヘッドライトも特徴的ですが、
全く前を照らしません。(泣)
Wartimeバージョンらしいナンバープレートです。
テールランプにはストップランプの機能はありません。
軍用ゆえに反射鏡もありません。
ウインカーも無いので手信号が忙しいです。
我が家には手信号仕様のバイクが4台あるので慣れていますが。
マイル表示のスピードメータはスミスクロノメトリックが付いていますが、
本来は同社製のマグネチックで、
盤面のデザインも違います。
オドメーターはイギリスで再生されてからの走行距離で、
約530km!
掃除直後より2マイル増えています。





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